雄琴のソープが全国に知られるようになった転換期

ソープランドで有名な地域というのは日本全国にありますが、札幌薄野や東京吉原、福岡中州などは、日本全国にその知名度を轟かせている有名な地域です。
この地域は日本三大歓楽街とも呼ばれ、ソープに詳しくない人でも地名を聞くだけでもある程度想像がつくというもので、特に吉原などは誰が聞いてもソープランドを連想させるぐらい有名です。
さて、こうした全国的な知名度があるソープ街というのは非常に数が少なく、関東では有名とか関西では有名といった所はいくつかあるのですが、全国的にとなると途端に数が減ってしまいます。
では、他に全国的な知名度があるソープ街はどこかというと、まず思い浮かぶのは雄琴のソープ街です。

雄琴は、滋賀県大津市にある全国的にも知名度が高い温泉街の一つで、地図上で見れば琵琶湖の最下部西側に位置します。
温泉街は明治時代から拓かれて歴史は100年以上、ソープ街はおよそ40年前からというソープ街としては日本全国でも最新に近い地域でありながら、その知名度は上から数えた方が早いぐらいの知名度です。
新しいのにも関わらず高い知名度を誇るに至ったその理由としては、やはり1990年代がターニングポイントとなっていると考えられます。

雄琴のソープ街は、出来た当初は温泉街と客の流入を助け合う一種の協力関係にありました。
温泉客がソープ街を訪れ、ソープ街を訪れた人が温泉を楽しむといった形でお互いに良い影響を与えあっていたのです。
しかし、ソープランドという業種はやはり風俗であり決して一般客から理解されるものではありません。
80年代に入りソープランドが有名になるにつれて、温泉街から家族連れや女性客、修学旅行生などが姿を消し、温泉宿も閉店が続き10軒ほどとなってしまい存続すら危ぶまれるようになりました。
90年代の旅行ガイドや温泉の専門誌には、温泉街ではなく歓楽街として紹介されるようになり、危機感を感じた温泉街はソープ街との関係を断ち、雄琴をおごとと平仮名表記にするなどのイメージ改善を図るようになりました。
このことは全国ニュースなどにも取り上げられましたし、現在ではその成果も実を結んでいるので、知っている方も多いことでしょう。

ニュースになったことで雄琴のソープ街は、旅行者や風俗好きだけでなく一般の方でも知っている方も増えました。
しかし、それによってお互いに悪影響になるのかというとそうではありません。
おごと温泉を訪れる方は年々増えていますし、ソープ街を訪れる方の数も落ち着いていますから、それぞれが独立した名所として認知されたというのが正解かもしれません。