「風俗嬢」は敷居の高い職業です。
とくにソープランドなどは、相当の覚悟と努力がないと続けることができませんので、店舗側も「なんでも来い」の姿勢ではなく、不的確な応募者に入店は認めません。
これに対して「数で勝負」のヘルスやピンサロは、スカウトマンの方でも「誰でもできるよ」とか「本番は無しで手と口だけだから」などという甘いセールストークで勧誘します。
ですからヘルスやピンサロは「風俗嬢の入り口」となっているのも事実なのです。
しかし、ピンサロ嬢やヘルス嬢、またはデリヘル嬢は意外に短命です。
数ヶ月か1~2年ほどで風俗を辞めてしまうか、ソープランドに移籍することが多いようです。
実際にソープ嬢の中には前職がヘルス嬢・ピンサロ、デリヘル嬢という子がたくさんいます。
そういった転身組のソープ嬢に「なぜソープランドに移転したか?」をインタビューしてみました。
●吉原/Nさん
「以前居たピンサロは、ものすごく繁盛している店で、1日に15人くらいお客につくこともザラでしたね。仕事は超ハード・・・1日終わったら客の顔も半分は忘れてるし、本指名してくれたお客も管理できない状態で長続きしない。流れ作業みたいでキツかったんでソープ嬢に転身したんです」
—-忙し過ぎるのも問題があるようです。ピンサロは準備時間も十分ではなく、バタバタと慌ただしい状況の中ではたらくので、ひとりひとりのお客に力を入れて接客できないんですね。
●福原/Sさん
「以前働いていたのは、三宮のヘルスです。指名数は店でNO.3なのに、給料は月に100万いかなかったんです。お客の支払う料金から、女の子の取り分は50%で、それほど高い店でもなかったから限界を感じてソープ嬢になろうと思いました」
—-ギャランティーの不服が原因でソープ嬢に転身する子は多いようです。風俗嬢も慣れてくると「本番の有無」はそれほど気にならなくなるようです。最終的には「いくら残せるか」が大事なことですからね。
●曙町/Mさん
「以前在籍していたのはピンサロです。若い客が多くて店外デートの誘いはしょっちゅう。半分が”ナンパ”しに来てる感じでした。サービス時間は50分とかが多いですけど、ずっと誘いを断り続けるのも結構辛いんですよね・・あと、ホストもかなり営業に来てましたね」
—-ソフト系サービスには、サービスそのものよりもナンパ目的が多いのは事実です。まじめに稼ぎたい女の子にとっては障害にしかならないでしょうね。
●栄町/Iさん
「スカウトマンに『セックスはしなくていいから』って誘われてヘルス店に入ったけど・・ほとんどのお客が”本番強要”なんです。最初は断ってたけど本指名とりたいから、許すようになって・・これならソープの方がいいや!ってことでヘルス辞めてソープランドに応募しました」
—-本番強要をかわすのはソフト系風俗嬢の宿命です。興奮してきたら「挿れたい!」と願うのは男性の本能ですから仕方のないことかもしれません。ただ、ヘルスやピンサロ、デリヘルで本番を許すのは「自分の安売り」ですから、ソープランドに転身を考えるのは当然のことですね。
現在主流の風俗の中では最も歴史の古いソープランドは、コンパニオンにとっても働くメリットの多い業界のようです。
ここ数年はソープ嬢の数が急増していると言われていますが、デビュー組だけではなく、転身組の数もまた増えつつあるのです。