現在、日本において完全に新しくソープランドが開店するということはまずありません。
これは、現在の日本が店舗型風俗に対する規制を強めていることが原因で、はっきりと「出店出来ない」というわけではないのですが、適合する土地がほぼ無くなるように条件付けがされています。
そのため、古くから遊郭として栄えていて戦前から貸座敷などが多くあった地域であれば、今でもその経営権というのが認められていますので、その流れで現在でも営業が可能となっていますが、それ以外の土地ではほぼ営業が出来なくなっています。
こういった土地は、東日本であれば東京の吉原が有名ですが、西日本であれば神戸の福原が有名です。
福原では明治時代に福原遊郭が成立し、戦後から売春禁止法の成立までは赤線地域として、売春禁止法の成立によって現在のソープ街へと変化していったわけで、風俗街としての歴史は非常に長いものです。
福原で営業をするソープランドをはじめとした風俗店は、地域ぐるみで組合を作ることで、地域貢献や暴力団や薬物などの風俗に付きまとう悪印象の排除を行うことで福原のイメージを少しでも良くしようと努力していますし、連綿と受け継がれる色町の歴史を維持しようと努力を重ねています。
その成果もあって、福原は現在でも数多くの客が訪れるソープ街として西日本でも高い人気を集めていますし、そこで営業する店も多少の入れ替わりはあれどもその数自体が大きく減少しているということはありません。
そんな福原のソープランドには、老舗となった店がいくつもあります。
通常、他の地域では格安店は3年程度で店が入れ替わるのが普通ですが、福原では10年以上続いている店というのもありますし、高級店になれば20年、最長のところでは40年という、現在の福原の生き字引とも言えるような店まで未だに現役で営業を続けています。
こうした老舗が多いというのも福原の特長の一つで、店に客が付くというのは確かにありますが、それ以上に福原という街がどれだけ長期に渡って多くのリピーターを得ているかという証左の一つと言えます。
どのような業種・業界であれ、継続して営業を続けるというのは、非常に大変なもので、老舗であることはすなわち多くの方の信用を得ているということに他なりません。
初めて福原を訪れる方であっても、常連として福原に親しみがある方でも、どのような方でも安心して遊べる良い街であると言えるのではないでしょうか。