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08/10 19:30
よその花が咲いても
よその花が咲いても
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あの人は、あの人の人生を生きている。
私は、私の人生を生きている
これは、誰かを見て心が揺れたとき、自分の人生へ帰ってくるための合言葉。
人の幸せは、ときどき眩しい。
夢を叶えた人。愛されている人。遠い国へ旅をしている人。たくさんの友達に囲まれて、楽しそうな週末を過ごしている人。
そんな姿を見ていると、いつの間にか私たちは、相手の人生を眺めながら自分の人生を採点し始めてしまう。
「あの人は、もうあんなところまで行っている」
「それに比べて私は、何をしているんだろう」
けれど、誰かが夢を叶えたからといって、世界から夢を叶えられる人数がひとり分減るわけではない。
誰かが愛されたからといって、私に向けられる愛が減るわけでもない。
友達が華やかな週末を過ごしていたからといって、私がひとりで過ごした一日が、急に寂しい一日に変わるわけでもない。
誰かの幸福は、本来、私の幸福を奪うものではない。
それなのに苦しくなるのは、相手が遠くへ進んだからではなく、いつの間にか自分の枝から目を離して、隣の木に実った果実ばかり数えているからなのかもしれない。
「あっちには、こんなに実っている」
「私の木には、まだ何もない」
そう思ってしまう。
でも、自分の枝へ視線を戻してみればいい。
まだ小さな芽があるかもしれない。
昨日より少し伸びた枝があるかもしれない。
誰にも見えないところで、土の中へ深く伸びている根もあるかもしれない。
人生には、花を咲かせる季節だけではなく、根を張る季節がある。
外から見れば 何も起きていない時間が、その人にとっていちばん大切な時間であることだってある。
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だから人生を外側の派手さだけで比べなくていい。
誰かの週末がハワイでもいい。
青い海を眺めて、素敵なホテルで朝を迎えて、絵に描いたような休日を過ごしていてもいい。
そして同じ土曜日、私はベッドとほとんど一体化して、好きなものを食べて、眠くなったら昼寝をして、「今日は何もしなかったな」と笑っていてもいい。
その一日を終えた私が、
ああ、最高にのんびりできた。優勝!
と思えたのなら、その日はちゃんと私にとっての幸福だ。
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人生は、同じコースを走る競争ではない。
だから「あの人より遅れている」という言葉も、本当は少しおかしい。
向かう場所も、欲しいものも、咲く季節も違うのだから。
誰かを見て焦ったときは、自分に戻ってくればいい。
そして、自分の枝を見る。今日、水をやるものは何だろう。これから育てたいものは何だろう。私は本当は、どんな一日を幸せ と呼びたいのだろう。
隣の木を見ているあいだにも、自分の木は静かに生きている。
戻ればいい。
育てるものは、ちゃんとここに残っている。
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鳳条 暦

































