
オゴトガイド見たとお電話ください!
電話 050-5448-9022
営業時間 11:00-24:00

08/29 17:30
幸福論
他人の幸せを自分の不幸に変換しないこと。
これは案外難しい。
?
昨日までそれなりに満足していたはずなのに、同年代の誰かが結婚したと知ると、急に自分だけ取り残されたような気持ちになる。
誰かがいい家に住み始めれば、自分の部屋が少し狭く見える。
仕事で成功した人を見れば、それまで悪くないと思っていた自分の仕事が、急につまらないものに思えてくる。
誰かが愛されているのを見れば、自分が愛されていないような気さえしてしまう。
?
けれど、よく考えてみれば不思議な話だ。
その人が結婚したことで、私から何かが奪われたわけではない。
その人が成功したからといって、昨日までの私の努力が無かったことになるわけでもない。
私の部屋は昨日と同じ広さで、私の持っているものも、私を好きでいてくれる人も、昨日と今日で何ひとつ減ってはいない。
それなのに、満足だけが減ってしまう。
?
比較というものはときどき現実を変えないまま、自分の人生につけていた点数だけを書き換えてしまうらしい。
だからといって、人と比べない人になろう とするのも、少し違う気がしている。
?
人を見て羨ましいと思うことは、そんなに悪いことではない。
綺麗なものを持っている人を見れば欲しくなるし、愛されている人を見れば私も愛されたくなる。
自由そうな人を見れば自由が欲しくなるし、何かに夢中になっている人を見れば、自分にもあんなものがあればと思う。
羨ましさは醜い感情として扱われがちだけれど、本当はそこまで悪者ではないのかもしれない。
?
むしろそれは あなたは、本当はこれが欲しいんじゃない?と、自分でも気づいていなかった欲望を教えてくれることがある。
羨ましいと思わない人になりたいのではなく、羨ましさを自分を傷つける材料にしない人でいたい。
?
一枚ずつ剥がしていくと、他人の人生は、自分の価値を測る物差しではなくなる。
代わりに、自分の欲望を映してくれる鏡になる。
?
何を手に入れたら私は幸せになれるんだろう
という問いは、少し大きすぎるのかもしれない。そんなふうに人生全体の正解を探そうとすると、どうしても世間に用意された答えを借りたくなる。
?
もっと小さな問いでいい気がしている。
どんな朝なら機嫌よく起きられるのか。誰と食べるご飯が好きなのか。どんな服を着ている自分が好きなのか。どんな働き方なら、自分を嫌いにならずに済むのか。何をしている時間だけは、誰かに評価されなくても続けたいと思えるのか。
?
他人と比べないことが大切なのではないと思う。生きていれば、どうしたって比べる。
羨ましい日もある。誰かの幸せを見て、自分だけ何も持っていないような気持ちになる夜だってある。でもそれでいい。
?
他人の幸せを見てもいい。
眩しくて、少し目を細めてもいい。
?
幸せとは、誰より多く持っている状態ではなく、自分が好きだと思える人生を少しずつ自分の方へ引き寄せていくこと。
鳳条 暦

































