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06/09 09:15
豆腐は醤油につけても、醤油味の豆腐。 醤油になるわけじゃない。 優しさは本質的にわたしを助けてくれるものじゃないけれど、確かに私に染み渡る これだから人を観察することはやめられないし、人を嫌いにもなれない。どんどん情に熱くなり、それを隠すように天邪鬼になる ?? 豆腐は醤油に浸かっても、醤油にはならない。それでも、確かに染み渡る。 優しさというのは、不思議なものだと思う。 受け取っても、何かが根本から変わるわけじゃない。傷が消えるわけでも、欠けたものが埋まるわけでもない。誰かの言葉がどれだけ温かくても、それがそのまま自分の傷に当てはまるとは限らない。優しさは万能じゃない。知っている。 それでも??沁みる。じわりと、奥のほうまで。 だから困る。 助けになったとは言い切れないのに、何でもなかったとも言えない。受け取った温度が、どこかにずっと残っている。消化しきれないまま、体の内側に溜まっていく。それが重荷なのか、栄養なのか、自分でもよくわからないまま、ただ抱えて歩いている。 人を観察するのをやめられないのは、たぶんそのせいだ。 誰かの何気ない言葉、視線の動き、黙っているときの息の仕方、笑うときに少しだけ遅れる目の動き。そういうものを、気づけば拾い集めている。意図してやっているわけじゃない。ただ、目に入ってしまう。耳に残ってしまう。 そうして観察しているうちに、いつのまにか情が湧いている。 好きになるつもりなんてなかったのにもう遅い。その人の形が自分の中に刻まれている。完全に理解したわけじゃない。 わからないところが多いほど、もっと知りたくなる。人間というのは、近づくほど謎が増える生き物だ。それでもやめられない。 そうなると今度は、隠したくなる。 熱くなればなるほど、天邪鬼になる。近づきたいのに素直になれない。感謝しているのに、うまく言葉にできない。感じているのに、感じていないふりをする。冷静を装うほど、内側では何かがうずいている。これは臆病なのか、それとも照れなのか。たぶん両方で、どちらでもある。 嫌いになれたら、楽だろうと思うことはある。 傷ついたとき、裏切られたとき、すれ違ったとき。あのとき憎めたら、もう少し軽くなれたかもしれない。でもできなかった。 観察してしまうから。その人にもきっと、理由があると知ってしまうから。事情があって、痛みがあって、不器用なだけだと、見えてしまうから。 だから人を嫌いになれない。ずっと。 これは優しさではないと思っている。 優しさというより、性分だ。そうできないというより、そうなってしまう、という感覚に近い。選んでいるわけじゃなく、ただそういう風にできている。豆腐が醤油を拒まないのと同じように、わたしは人の温度を、無意識に受け取ってしまう。 染まるわけじゃない、でも染みる。 その違いが、わたしにとってはすべてだ。 醤油になってしまったら、もうわたしじゃない。でも、何も受け取らない豆腐なんて、ただの白い塊だ。 沁みることで、はじめてわたしは豆腐になる。沁みることで、はじめてわたしは、わたしになる。 人と関わるたびに、少しずつ色がついていく。 それが時に重くても、滲んで滲んで、それでもわたしの形は変わらない。 これが、わたしの性分らしい。 格言だよもう。これ私の人生だよ なんかもうどっかに貼り付けたいよ。 鳳条 暦
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