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08/22 21:30
短話:手を離す
「これはあなたのために書いたんじゃないんだよ」
そう言われたとしても、別に構わない。
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あなたが知らないところで、その歌に救われた夜があって、その小説のおかげで少しだけ明日が楽しみになって、その映画や絵を思い出すことで、どうにか今日を好きでいられた人がいる。
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創作は、つくった人の手を離れた瞬間から、
誰のためのものになるかを選べなくなる。
作者にとっては、ただの一曲、ただの一冊、
人生の途中でつくった作品のひとつだったとしても、
誰かにとっては、その時の人生そのものになることがある。
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「あなたのためじゃない」それでもいい。
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私は勝手に受け取って、勝手に心を動かされて、あなたの知らないところで、生きるに値する毎日を過ごしていた。
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それが創作の、少し不思議で、とても素晴らしいところだと思う。
鳳条 暦

































