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06/21 09:30
ケーキ屋さんの焼き菓子が好きです
プルーストのマドレーヌとは、フランスの作家マルセル・プルーストの小説 失われた時を求めて に出てくる有名な場面のこと。
主人公が、紅茶に浸したマドレーヌを口にした瞬間、その味と香りによって、幼い頃の記憶が一気によみがえる。
頭で思い出そうとした記憶ではなく、身体が勝手に連れてきてしまう記憶の象徴だと思いました。
ある匂いを嗅いだ瞬間に昔の部屋を思い出す。
夏の夕方の湿った空気で、子どもの頃の帰り道が戻ってくる。誰かの声の温度で、もう会えない人の気配が蘇る。
理屈ではなく感覚に保存されていた記憶。
単に懐かしいものではなくて、忘れていたはずの自分が、味や匂いや触感によって、突然今の自分の中に帰ってくることに近い。
記憶は頭の中だけにあるのではなく、
舌にも、皮膚にも、鼻にも、季節にも、場所にも眠っているのでしょうね。
そしてある日、何気ない一口が、時間の底に沈んでいた自分を引き上げてしまう。
過去を思い出す話というより、過去に触れられてしまう話
私にとっては少々残酷に感じるのです。
鳳条 暦
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